Compulsory Science No.64




「トコロテン(心太)The food of seaweed」
 


 Tokoroten is very popular food of seaweed in summer in Japan. There is Tokoroten in the list of Shosoin that had built about 1200 years ago.

 夏になってトコロテンが美味しい季節になりました。ところが、このトコロテンが何からできているかご存じない方も多くなってきているようです。このトコロテンは、海草であるテングサ(天草)を干して、それを熱湯で寒天質を抽出して冷却してゼリー状にしたものです。それを「トコロテン突き」という道具で突きだし、細い麺状にし、酢醤油などでたべるものです。

 http://www.takato-y.co.jp/?source=overture で、乾燥したテングサ(300円、15人分)を注文して、トコロテン作りに挑戦してみました。なぜか、家には、「トコロテン突き」があったので、意外と準備は簡単でした。酢を少々入れた水を沸騰させてテングサを入れます。30分ほど煮込むとテングサが柔らかくなり、ゼリー状のものが出てきます。これをさらしでろ過して、絞って、別の器に移して、氷水で冷やしました。30分もすると固まりました。薄い肌色といった感じでしょうか。それを「トコロテン突き」に入る大きさに切って、押し出しました。トコロテンの出来上がりです。今回は、「ポン酢」で食べました。夏の暑さを忘れさせてくれるさわやかな味でした。

 

 テングサは、分類で言うと、藻類のなかの紅藻になります。紅藻には、この他に、アサクサノリがあります。コンブ、ワカメ、ヒジキは褐藻で、アオノリは、緑藻です。藻類は食べ物として身近なのです。

 

※「生物学辞典」八杉龍一ら/岩波書店 1996年

※「世界大百科事典」下中邦彦ら/平凡社 1972年

「まぐまぐ(電子書店)」http://www.mag2.comに掲載
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