コムパルソリイ・サイエンスNo.41




「イモリとヤモリ(Newt and Gecko)」
 


 Newt is an amphibian, which spends most of its time in the water. Gecko is a domestic and nocturnal reptile; its shape looks like newt.

 イモリ(井守、Newt)とヤモリ(守宮、Gecko)。よく似ているようにみえますが、違います。イモリは両生類で多くは水中で生活しています。ヤモリは爬虫類で熱帯の樹上や家の壁などにいます。

 ヤモリは、カンボジアではよく見ました。レストランで夕食を食べていると壁にへばりついているのをよく見たものです。彼らが夜行性であることがよく分かりました。昼食のときは、あまり見かけませんでしたから。彼らは、家庭の害虫(主に昆虫)を好んで食べるので、それほど嫌われていないようです。フィリピンから来ていた留学生の方の家にも夜になると壁にたくさんのヤモリがいると言っていました。害虫を食べてくれるのでありがたいことだそうです。日本では、福島以南にニホンヤモリ(Gecko japonicus)が生息しているそうです。私の仕事部屋にも住んでいます。カーテンのすみに隠れてなかなか姿を見せませんが、時々糞が落ちているので、いることが分かります。ヤモリがガラス窓でも張り付くことができます。指に鱗があるからです。これが吸盤のような役目をするとか、細かい突起があってそれが引っ掛ける役目をするなど言われています。ゲッコー(Gecko)と鳴く種がいるので、英名、学名の属名がゲッコー(Gecko)となったそうですが、残念ながら、ニホンヤモリは、鳴かないそうです。

 日本にいるイモリは、本州では、アカハライモリ(Triturus pyrrhogaster)のみだそうです。カンボジアの人は、イモリは知らないと言っていました。サンショウウオも知りませんでした。両生類はカエルのみだと思っていたようです。カエルは毎日市場でたくさん売られていました。ホテルの中華料理でもカエルのから揚げが登場しました。食べる日本人は少なかったですが。イモリの生息域は北半球の温帯地域ですから、カンボジアにいないのかもしれません。日本人も知らない人は多いかもしれません。なぜなら、アカハライモリは、水田や池に生息するので、そういうところを訪れない人は知らないかもしれません。

 だいたい、両生類、爬虫類を嫌う人が多いので、イモリやヤモリに目を向けることがないかもしれませんね。名前自体は面白いので、話題にはなるかもしれませんが。

 でも、薬をたいて害虫を駆除するより、ヤモリを飼育して害虫を駆除する方がスマートかもしれませんね。





 
※「Microsoft Encarta 97 Encyclopedia」1997年

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