コムパルソリイ・サイエンスNo.32




「身の回りの虫」
 


 秋になり、涼しくなって、虫の鳴き声が心地よい季節になりました。しかし、身の回りで、見かけたり、接触したりする虫は、必ずしも心地よいとは限らないようです。

チャバネゴキブリ・・・1〜1.5cmと小型のゴキブリです。卵は卵鞘と呼ばれる鞘に30〜40個入っています。長方形をしています。よく見かけると思います。これは羽はあるのですが、飛ぶことは出来ません。

クロゴキブリ・・・体調が4〜5cmと大型のゴキブリです。ゴキブリと言えば、これをイメージしている人が多いでしょう。これは、飛ぶことが出来ますので、油断が出来ません。


 ゴキブリは、病原性細菌の運び屋ですので、駆除したいものですが、約3億年も前から生き延びているだけに、なかなかしたたかで、簡単にいかないようです。駆除剤に頼るだけでなく、残飯を片付けるなどの細かい対処が重要です。

ネコノミ・・・最近、ノミの被害で一番多いのは、ネコノミだとのことです。ペットや野良猫による被害が多いそうです。畳やじゅうたんに卵を産み付けて繁殖するそうです。僕の実家でネコを飼っていて、泊まったあとに噛まれた跡がたくさんありました。たぶん、これでしょう。

イエダニ・・・体長0.5〜1oで吸血後は赤褐色から赤黒色になるそうです。イエダニはもともとネズミに付くダニで人に移って吸血します。ピークは春秋の頃です。

ヒョウダニ(チリダニ)・・・室内塵に混じっている人のふけや垢を食べる0.4o位の微少なダニです。喘息やアレルギーの原因になるので、最近注目されているそうです。ある学校の床面のゴミを調査したら、ヒョウヒダニが一番多かったという結果が報告されているとのことです。

 ゴキブリやノミは、昆虫です。昆虫は、学校でも勉強するので馴染みがあると思います。しかし、ダニは、クモにちかい種類の動物です。脚が8本あり、頭、胸、腹の区別もありませんし、触覚もありません。

 これらは、体に節がありますので、まとめて節足動物と呼ばれています。節足動物には、カニ、エビ、ダンゴムシも含まれています。
 いずれも身の回りにいる身近な虫ですが、学校では教えられることは少ないようです。





 
※「比較動物学」M.フィンガーマン著青戸偕爾訳/培風館1982年

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