原子記号の覚え方
知の食卓62号 2001.1.5
皆さんは、原子記号はどのようにして覚えましたか。僕はどういう覚え方をしたか記憶にありませんが、何度も読んだり書いたりするうちに自然と覚えたようです。
記号をどう扱うかは、理科にとっては重要な意味があります。数学でY=aXの式が使えるのに、理科では、V=RIの式が使えないといった子供達がいます。両方とも比例の概念なのですが、一方は使えて、一方は使えないのです。これは、記号に親しみを覚えることができない、記号を見るだけで混乱してしまうといったことが原因ではないでしょうか。V(Voltage電圧)、R( electric Resistance電気抵抗)、I(Intensity of electric current電流)というように記号の意味を教えれば、少しは混乱を防ぐことができるのではないでしょうか。
心理学では、文脈による理解という言い方をします。我々は、文脈によって(状況によって)物事を把握、理解するというものです。下の字を見て下さい。

中央の図形は同じですが、左は、Hに見え、右はAに見えます。これは、TAEという単語はないという見方をしているからです。同様に、右もCHTという単語はないという見方です。
だから、原子記号を覚える際にも、
H(Hydrogen水素)、B(Boronホウ素)、C(Carbon炭素)、N(Nitrogen窒素)、O(Oxygen酸素)、F(Fluorineフッ素)、Si(Siliconケイ素)、P(Phosphorousリン)、S(Sulphur、Sulfurイオウ)、Cl(Chlorine塩素)、Fe(Ferrum鉄、Ferric鉄の)、Zn(Zinc亜鉛)、As(Arsenicヒ素)、Br(Bromine臭素)、I(Iodineヨウ素)、Pt(Platinum白金)
といった覚え方をしてはどうでしょうか。
こうすると、覚える量が増えるようですが、忘れにくい覚え方になるでしょう。一度忘れても、様々な角度から思い出すことができるとも言えるでしょう。概念の広がりを持つことができるとも言えます。
理科の用語は、英語に由来するものが多いので、それを使うのです。理科離れの原因とされる力学でも、F=maをF(Force力)、m(mass質量)、a(acceleration加速度)と物理TBの教科書では記述されています。
※ 「心理学から学習をみなおす」市川伸一/岩波書店、1998
※ 「物理TB」西川哲治ら/大日本図書、1998
※知の食卓は、「まぐまぐ(電子書店)」http://www.mag2.comに掲載しています。
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