生物教育学会第68回全国大会
知の食卓50号 2000.2.1
玉川大学で行われた大会の様子をお伝えします。
「動物に及ぼす紫外線の影響」
浦田千恵子・深山雅代・森本弘一(奈良教育大学)
ショウジョウバエの3令幼虫とプラナリアに紫外線(UV−B)を照射し、その影響を見たものである。ショウジョウバエに紫外線を1000J/m2照射すると、ほとんどの個体が蛹までの段階で発生が止まってしまう。蛹には、囲蛹殻に黒焦げのようなスポットや穴が空いている様子が見られた。また、成虫になったものの中には、羽が上がったり、頭が曲がるなどの奇形が見られた。
プラナリアの場合は、黒く焦げたようになったり、目が3つなったりという異常が見られた。
「身近な植物を用いた分類実験−野菜−」
城守寛(宮古北高校)・金澤俊成(岩手大学)
野菜を用いた分類の実験について検討した。果物(イチゴ、スイカ、メロン)も含んでいる。
1.食用部位で分ける。(葉菜、果菜、根菜)
2.形態で分ける。(形、色)
3.収穫する時期(季節)で分ける。
さらに、分類基準を応用していくと、花や種子などを対象として観察することにより、課題研究に取り入れることも可能であると考えられる。
「原体験ワ−クシ−トの有効性の検証」
川辺寛子・森本弘一(奈良教育大学)
これまで作成した原体験ワ−クシ−トを3つの幼稚園で実施し、その有効性を検証した。実施したのは、「においあて」「草花遊び」「ミカン花火」「カタツムリ」「ダンゴムシ」「草花遊び」「砂絵遊び」「落ち葉遊び」「ムクロジの実のシャボン玉」「ドングリ」「タラヨウ」であった。子供達の遊びに対する集中度、子供の表情、発言、操作性、満足度を調べた。それぞれの活動は年長の子供が実施できるものであった。
「キイロショウジョウバエを用いた変異原性試験の教材化」
田部井淳・高森茂樹・高城忠(東京学芸大学)・本橋晃(双葉高校)・原巧(食品薬品安全センタ−)
キイロショウジョウバエを用いた変異原性試験(スポットテスト)は、幼虫期に化学物質や放射線で処理し、羽化した成虫で遺伝毒性を検出するものである。これを高校生でも扱えるように、飛翔力を欠く突然変異体を導入し、扱いやすくし、実験マニュアルを作成した。また、毒性の低いワラビの乾燥粉末でも実施できることを確認した。
「塩化鉛及びホルマリンがタマネギの発芽に及ぼす影響について」
田中亜希・大鹿聖公・池田秀雄(広島大学)
タマネギの種子を塩化鉛水溶液とホルマリンに浸漬して2日間培養し、それらを蒸留水で洗浄し、根の伸長を測定し、酢酸ダリア法によりプレパラ−トを作製し、根端分裂組織の細胞分裂指数、及び染色体の切断の結果生じる小核の出現頻度について測定した。
その結果、根の伸長及び細胞分裂指数は、高濃度になるにつれて濃度依存的にコントロ−ルに比べて低い値を示した。小核は、低濃度の場合、分裂指数の回復に伴って出現頻度が上昇した。
※知の食卓は、「まぐまぐ(電子書店)」http://www.mag2.comに掲載しています。
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