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なぜそんなことをするのか

 カリキュラム・マネジメントという言葉が日本に紹介されたのは、比較的最近のことです。前回の学習指導要領の改訂が告示された1998(平成10)年ころだと言われています。
 学習指導要領の改訂とカリキュラム・マネジメントの「登場」の時期が重なっているのは、偶然ではありません。教育行政の観点から言えば、この学習指導要領の改訂と相まって、各学校の裁量の幅が大きく広がりました。教育課程の観点から言えば、総合的な学習の時間の創設に象徴されているように、各学校が独自で教育課程を編成するという考え方が打ち出されるようになりました。大綱化、弾力化、自立(自律)性、特色…。これらのキーワードが、カリキュラム・マネジメントの考え方にフィットするものだったのです。
 その後、中央教育審議会の答申などでも、あまり大々的と言うわけではないにせよ、この言葉がちょくちょく登場します。このたび(2008-09年)の学習指導要領の改訂では、審議会答申のレベルを超えて、ついに学習指導要領の「解説」のなかでも、カリキュラム・マネジメントのことが扱われるようになりました。すなわち、カリキュラム・マネジメントは公的な用語として認められるようになったということです

 
…学校教育の質を向上させる観点から、教育課程行政において、…(中略)…Plan(@)− Do(A・B)− Check(C)− Action(D)のPDCAサイクルの確立が重要である。各学校においては、このような諸条件を適切に活用して、教育課程や指導方法等を不断に見直すことにより効果的な教育活動を充実させるといったカリキュラム・マネジメントを確立することが求められる。
出典)中央教育審議会「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について(答申)」2008年1月、144頁。

各学校においては、この時間[総合的な学習の時間]の指導計画を踏まえ、意図的・計画的な指導に努めるとともに、目標及び内容、育てようとする資質や能力及び態度、具体的な学習活動や指導方法、学校全体の指導体制、評価の在り方、学年間・学校段階間の連携等について、学校として自己点検・自己評価を行うことが大切である。そのことにより、各学校の総合的な学習の時間を不断に検証し、改善を図っていくことにつながる。そして、その結果を次年度の全体計画や年間指導計画、具体的な学習活動に反映させるなど、計画、実施、評価、改善というカリキュラム・マネジメントのサイクルを着実に行うことが重要である。
出典)文部科学省「小学校学習指導要領解説 総合的な学習の時間編」2008年9月、26頁。

 従来は基本的に管理(アドミニストレーション)の対象であったカリキュラム(教育課程)は、「作り、動かし、変えていく」マネジメントの対象として、公的にも見なされるようになりました。日本の学校は、法律どおり、学習指導要領どおりにカリキュラム(教育課程)を粛々と「執行」するだけでは済まされない時代に入りました。学校は、これまで積み上げてきた教育面、管理面での遺産を引き継ぎながら、新たな組織へとステップアップを図らなければならないのです。
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